tonocchoのメモ

軽い気持ちで

「ADはゴキブリ・・・」の記事を見てなんか変だと思ったので資料を読んで見た

今日は本当は日本とNZの勉強会についてでも書いてみようかと思っていたんですが、以下の記事が気になりました。

withnews.jp

なんで気になったかというと、この記事の終わりに長時間労働の国際比較についての数値が並べられていて、そこに我らがニュージーランドが15.1%と結構な高い数値が記載されていたからです。

とはいえ、この数値を見た時に、「え?こんなに高いの?」というのが直感的な感想でした、というのも、自分の観測範囲にいる人々は

  • 社員は定時勤務が普通
  • 忙しい人はいるけどそういう人は大体経営者

だからです。とはいえ、NZの会社は小さい会社が多いので、社内で数名定常的に長時間労働をしている人がいれば、そのまま10%位の数値はつけます。

そんなわけでもとデータを当たって見た

なので、ちょっと気になったということで、元の資料を読んで見ることにしました。この記事が参照しているのは、以下の資料206ページ目の「第6-3表 長時間労働者の割合」(PDF)だと思います。数字も一致しているし。ちなみにFacebookでも似たようなこと書いたんだけど一年古かった・・・

http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2016/documents/Databook2016.pdf

で、この表の一番下にこう書いてあります。

(注) ここでいう長時間とは, 週49時間以上を指す。原則, 全産業, 就業者を対象。

ということで、週に九時間以上残業する人の割合だし、経営者と労働者も分けられていない気がします。

記事自体はもう人としてどうかと言うレベルに劣悪な労働環境について書かれているので、最後の表はなんだか記事と会ってないデータだなぁ、という印象でした。

せっかくなのでもうちょっと見てみようかな

これで終わるとfacebookの発言の焼き直しなので、もうちょっとおまけで読んでみようと思いました。

まず、日本は長時間労働をしているのは男性が30%、女性が10%なので、平均値の20%くらいの数字は結構まやかされているっぽいけど、長時間労働をしている人は減っているようですね。一方でNZの数字はなんだか安定しています。でも男性は20%以上が週に9時間以上の残業をしているようですね。

意外と大切ぽい物価水準

41ページにある物価水準の数値をみると、実際NZの生活ってどうなのよ、ということがいえそうですね。NZは123なので、日本の2010年くらいの物価感覚(124)が近いみたいですが、もうピンときませんね。まぁ、なんというか、同時期の日本の数値は100ですから、日本に比べると大体どれも2割くらい高い、という感じですね。

ちなみに2010年は個人消費が結構もたついた年だったようです。

www.murc.jp

雇っている人、雇われている人

ところで、話は戻って長時間労働者の比率、日本は21.3%で、NZは15.1%ですね。最初に書いたようにNZは「経営者はすごい忙しいけど、社員は普通に定時で帰る」という印象を抱いています。もうちょっと調べます。

で、見て見たのは資料の116ページ「第3-6表 従業上の地位別就業者数」です。ようは社員さんですが、日本は88.1%で、NZは84.8%、これをひっくり返すと雇用者の数値になりますね。すると、日本は11.9%、NZは15.2%ですね。NZの長時間労働者15.1%と大体一緒だぞ?とこれだけ見ちゃうと、やっぱりNZは単に経営者が忙しいだけじゃないの、という気もしてきます。一方で日本は雇用者の数と長時間労働をしている人の比がかなり違うし雇用者よりもだいぶ大きいので、雇用者も労働者も忙しい、ということになりそうですね。

まぁ、当然これだけで実情を読み切ることなんで不可能でしょうから、あくまでも数値だけを見た印象です。

まとめ

まず、元のデータを見た感想として、やはりなんであの数字を持ち出したのかイマイチわかりませんでした。個人的な意見ではありますが、あの記事の最後に一言添えて載せる統計はひょっとしたらこちらの方があっているかもしれませんのでご確認のほどよろしくおねがいいたします。

職場のあんぜんサイト:労働災害統計 (平成27年)